Hidari Zingaro
金 佳辰 (Jin Jiachen) SOLO EXHIBITION
「走る獣_The Running Beast 」
2023年11月25日(土)よりHidari Zingaroでは、「GEISAI#22&Classic」でMADSAKI賞を受賞された、金佳辰による個展 「 走る獣」を開催いたします。
2023年4月30日に東京ビッグサイトで開催された「GEISAI#22&Classic」。 これまでに100名以上ものアーティストを生み出してきた、アーティストインキュベーションイベントであるGEISAIは、 昨年に8年ぶりの復活を遂げました。
今回のGEISAIは【29才以下】対象のGEISAI#22に加え、
【30歳以上】限定のGEISAI Classicも併催。村上による記念NFTの配布や特別審査員を務めたRTFKTとのコラボレーションイベントも同時開催するなど、盛況のうちに閉幕いたしました。
全受賞者13名の個展を2023年7月から2023年12月にかけて、次々と開催いたします。 本展覧会はGEISAI#22&Classic受賞者展の第11弾となっております。
GEISAI#22&Classicの審査員が見出した、新たな才能を是非ご期待下さい。
《GEISAI#22&Classic審査員 MADSAKIのコメント》
「まだお話もそんなにしたことがないんですけど、ただなんで私が選んだかというのも、
まだ分かっていないですが、それが選んだ理由です。」
作家からのメッセージ
私は自分だけの夏を描きました。 夏の初め、今年のスタジオを選び、長距離を移動し始めました。
スタジオは港の町にあり、家は森の中に位置していたため、植物の爽やかな香りから塩風まで、移動することになりました。 真夏、私は住宅地の小道で知らない人のそばに立ち、花火が神々の涙のように空から流れるのを見ました。 毎日、最初の駅から乗り込み、人々と肩を並べ、2回の乗り換えを経て、最後の駅に独りで到着する日が続きました。
夏が終わりに、スタジオの近くに黒と白の猫が現れました。
その小さな子猫の警戒心は非常に強く、人の姿が見えないときだけ、 日光浴を楽しんでいます。
また、入り口の署名帳の隣には、緑色 のカマキリが現れ、何日か後には干からびていました。
誰もそれ を取り扱うことなく、夏が過ぎ去るのを静かに見守っていました。
秋風が涼しさを運び始めた頃、道路脇に死んだ鳩が横たわっていました。その鳩は、ふわふわの腹をさらけ出し、鮮やかな赤い足 が硬直して空に伸びていました。それが野良猫の仕業だったのか、 はたまた何か他の理由があったのか、誰も知らない。
以上は、この夏、走獣である私と出会った走獣たちとの話です。