Hidari Zingaro

2021年10月29日(金) - 2021年11月11日(木)

Hideyasu Moto Solo Exhibition 「MESSAGE FROM NAKANO」

2021年10月、Hidari Zingaroにて本秀康によるカイカイキキ初の個展「MESSAGE FROM NAKANO」を開催いたします。
色鮮やかでポップでありつつシュール、そして物語性が満ちた画風が特徴的な本秀康氏の作品。
1990年代からイラストレーターとして活動を開始し、のちに月刊漫画雑誌『ガロ』をきっかけにプロの漫画家としてもデビューしました。
愛らしい見た目のオリジナルキャラクターたちが、どこか毒を持ったユーモラスなストーリーを繰り広げる漫画を展開しています。

熱心なレコードコレクターでもある本氏は、自身でレコード専門レーベルを設立。音楽誌へも数多く寄稿しています。
レコード収集マニアの「レコスケくん」が登場するシリーズは特に人気を博し、「レコスケくん」は音楽シーンにおいてもアイコニックなキャラクターの一人となりました。
カイカイキキではこれまで、カイカイキキギャラリーでのグループ展や、台湾や香港でのアートフェアにて本氏のペインティング作品を展示してきました。
印象的なキャラクターの造形と独特の世界観が国外のコレクターたちの熱い注目を浴びています。

本展では本秀康氏が昨年から今年に制作した新作ペインティング群を展示。
本氏の漫画にも登場するキャラクターたちがふんだんに登場し、ペインティングの画面上でストーリーを繰り広げます。
愛らしいキャラクターたちがシニカルな世界観を作り出す、本秀康氏独自のペインティング群にご注目ください。
みなさまのご来場をお待ちしております。


“作家からのメッセージ”

自分の個展は仕事の原画を展示するスタイルと決めていたので、今回のようなオリジナル・ペインティングの新作個展は、1998年の初個展以来23年ぶりとなります。
オリジナル作品の個展と距離を置いた理由は、イラストレーション、漫画の仕事に全力で明け暮れる中、その合間に描く絵が仕事の絵以上のものになるはずがないと思ったからです。
とはいえ僕も絵描きなので、オリジナル作品をずらりと並べた個展をやりたい思いは常に持っていました。
その気持ちが不意に盛り上がったタイミングで、突然村上隆さんから個展のお誘いをいただいたのです。
この偶然を運命と捉えた僕は、数ヶ月間仕事を休み、個展のための制作を始めることを決心しました。
しかし去年4月、作品も完成しついに開催…となるはずだった個展は、コロナの影響でやむなく延期となってしまったのです。
あの時点で充分満足のいく仕上がりでしたが、僕はその後も制作を継続して続けることにしました。
あれから1年半がたち、このたびようやく念願の新作個展『MESSASE FROM NAKANO』を開催できる運びになりました。
制作期間が大幅に伸びたことで、自分でも呆れるほどの熱量の作品が多数揃いました。
ご覧いただければ幸いです。
本秀康

参考作品

本秀康

1969年京都生まれ。
イラストレーター/漫画家 1990年よりフリーイラストレーターとして活動。
その後漫画家としてもデビュー。2014年には7inchレコード専門レーベル「雷音レコード」を設立。
一見牧歌的な画風でありながら鋭い毒を持つストーリー/ 世界観によって、熱狂的なファンを獲得しました。
音楽への造詣が深く、音楽誌への寄稿、執筆も多いです。主な著作/『MOTO HIDEYASU MUSIC BOOK』(P-VINE)、『レコスケくん』 (ミュージックマガジン)、『ワイルドマウンテン』(小学館)、『たのしい人生 完全版』(青林工藝舎)など。

展覧会歴
2021 「2021 Kaikai Kiki Autumn Show」Kaikai Kiki Gallery(東京)
2019「MOTO JAM」VOID(東京)
2018「ロックとマンガ」クリエイションギャラリーG8(東京)